2歳~2歳6か月未満児

2歳~2歳6か月未満児

発達の主な特徴

2歳を過ぎると急に大きく幼児っぽくなったように感じられる。 運動機能(特に指先の運動や平衡感覚)が発達してきて、生活面でも自分でできることがかなり多くなってくる。

 人間のもつ感情のほとんどは、2歳時代に芽生えると言われているが、しだいに感情が分化し複雑になってくる。世話をしてくれる大人に対する愛情も深まってくる反面、姿が見えない恐れや不安も強まって情緒が不安定になりやすい時期である。

 また、 自我意識が芽生え、思い通りにならない苛立ちを、かんしゃくや頑固な行動となって表すことがある。 他児への関心も高まり、 他児の持っている玩具や遊びに興味をひかれてかかわろうとすることが多い。 そのために物の取り合いによるトラブルもしばしば起きてくる。これは、お互いに所有の 観念が強くなり、自分の所有権を一方的に主張するためであり、決して欲張りや意地悪ではなく、 この年齢の特徴である。

 言語面では、単語の習得が著しく、 二語文が話せるようになり、いくつかの助詞が使えるようになる子どももいる。 しかし、 個人差が大きく、よくおしゃべりする子どもと、 聞かれたときだけうなずいて意思表示する子どもと、 語いは多くてもなかなか話そうとしない子どもがいる。

○運動面では全身・手指などの動作が巧みさを増し、遊びが広がってくる。

○運動機能の発達に伴い、 身のまわりのことを自分でしようとする。

○自我の芽生えが、かんしゃく、八つ当たり、 頑固な行動となって表れてくることが多くなる。

○他児への関心やかかわりが増すことから、物の取り合いによるトラブルが多く見られる。

○言葉をどんどん覚えていく。

子育てのポイント

○生活習慣の面では、 自分でできることが多くなっているが、 情緒不安定になりやすい時期であることを考え、 やさしく手をかけながら、自立に向けての意欲と行動を育てるようにする。

○感情が発達し情緒が不安定になりやすく、 自分本意の行動が目立ってくる。 日常生活の各場面で、大人を困らせるが、 発達上のことと考え、感情的に対処せず、 忍耐強く相手をし、 対応するようにしたい。 また、ユーモアも有効な手段となることを知っておく。

○他児との物の取り合いやトラブルの場面をとらえながら、徐々に相手の気持ち(相手も欲しがっている。 痛いから泣いているなど) をわかるように していく。

○基本的な運動(歩く、走る、階段を上る、下るなど)が十分出来るようにして活動意欲を満たし、運動機能を育てていく。

○言語面では、覚えた単語を楽しんで使う場を多くし、 大人との会話の中では、単語を徐々に文章化していくような応答の仕方を心がける。

○この年齢では、情緒の表れに注意し、“甘え” を受け入れてやることにより、これが土台となって自発性、 自己統制が育っていくようにすることが大切である。

コメント